エクセルで四捨五入・切り捨て・切り上げをする方法
=ROUND(数値, 桁数) と書きます。桁数に 0 で整数、1 で小数第1位まで、-2 で100円単位になります。
いちばん間違いやすいのが桁数の指定です。 「小数点以下を消す=0」「100円単位=マイナス2」という関係さえ掴めば、 切り捨て・切り上げも同じ考え方で使えます。
書式
=ROUND(数値, 桁数)切り捨ては ROUNDDOWN、切り上げは ROUNDUP で、引数の形はまったく同じです。
桁数の指定(ここが要点)
| 桁数 | どこで丸めるか | =ROUND(1234.567, 桁数) |
|---|---|---|
2 | 小数第2位まで残す | 1234.57 |
1 | 小数第1位まで残す | 1234.6 |
0 | 整数にする | 1235 |
-1 | 10の位で丸める | 1230 |
-2 | 100の位で丸める | 1200 |
-3 | 1000の位で丸める | 1000 |
0 が小数点の位置です。 そこから右へ行くほどプラス、左へ行くほどマイナス、と考えると迷いません。
3つの関数の違い
| 関数 | 動き | 2.4 | 2.5 | 2.6 |
|---|---|---|---|---|
ROUND | 四捨五入 | 2 | 3 | 3 |
ROUNDDOWN | 切り捨て | 2 | 2 | 2 |
ROUNDUP | 切り上げ | 3 | 3 | 3 |
INT | 小数を捨てる | 2 | 2 | 2 |
ROUNDDOWN(-2.5,0) は -2(絶対値を小さくする)、INT(-2.5) は -3(小さいほうへ寄せる)です。 返金や差額の計算でマイナスが出る場合は、ROUNDDOWN を使ってください。
使うときの手順
- 結果を表示したいセルを選び、= に続けて
ROUND(と入力します。切り捨てならROUNDDOWN(、切り上げならROUNDUP(です。 - 丸めたい数値のセルをクリックするか、
B2*1.1のように計算式を書きます。 - , を入力し、桁数を書きます。整数にするなら
0です。 - ) で閉じて Enter を押します。
- 結果が想定と違ったら桁数の符号を疑います。100円単位は
-2で、2ではありません。
表示形式との違い(重要)
小数点以下の表示桁数を減らす ボタンでも、見た目は同じになります。ただし中身が違います。
| 行番号 | A | B | C |
|---|---|---|---|
| 1 | 表示形式で丸めた | ROUNDで丸めた | |
| 2 | 見た目 | 121 | 121 |
| 3 | 実際の値 | 120.6 | 121 |
| 4 | 3件の合計 | 361.8 → 362 | 363 |
表示形式は見た目だけを変えるので、 計算には元の値(120.6)が使われます。 そのため合計が1円合わないという事故が起きます。
金額を扱う表では、表示形式ではなく ROUND で値そのものを丸めます。 「明細の合計と請求額が1円ずれる」の原因は、ほぼこれです。
消費税の計算で使う
税込金額を出すときは、丸める位置を先に決めます。
=ROUND(B2*1.1, 0)| 場面 | 使う関数 | 理由 |
|---|---|---|
| 一般的な税込表示 | ROUND | 四捨五入が最も一般的 |
| 請求書(自社が受け取る) | ROUNDDOWN | 切り捨てを採用する会社が多い |
| 取引先の指定がある | 指定に従う | 合わないと差額の照合が発生する |
🔴 どれを使うかは自分で決めず、取引先や社内の規定を確認してください。端数処理の方法は契約や慣行で決まっていることが多く、 1円の差でも突き合わせの手間になります。
やってみる
桁数の指定と、3つの関数の使い分けを実際に書いて確かめます。
よくある失敗
- 合計が1円合わない
表示形式で丸めています。ROUND で値そのものを丸めてから合計します。
- 桁数を指定しても変わらない
桁数の符号が逆です。100円単位にしたいなら
-2で、2ではありません。 - ROUND(2.5,0) が 3 になるのは正しい?
正しいです。Excel は 0.5 を絶対値の大きい側へ丸めます。 プログラミング言語でよくある「偶数丸め(銀行家丸め)」ではありません。
- マイナスの値で切り捨てがおかしい
INTを使っています。INT(-2.5)は-3です。絶対値を小さくしたいならROUNDDOWNを使います。 - #VALUE! になる
対象のセルが文字列です。数値に見えても左寄せなら文字列なので、区切り位置 で変換します。
仕事ならどれを使う?
| 目的 | 方法 | 値が変わるか |
|---|---|---|
| 金額を確定させる | ROUND / ROUNDDOWN | 変わる(これが必要) |
| 見た目だけ整える | 表示形式 | 変わらない |
| グラフの目盛りを整える | 表示形式 | 変わらない |
判断の基準はひとつです。その値をあとで合計するなら ROUND、しないなら表示形式。 金額の列はほぼ必ず合計するので、ROUND を使うことになります。
Googleスプレッドシートの場合
Googleスプレッドシートでも ROUND / ROUNDDOWN / ROUNDUP は同じ書式で使えます。桁数のマイナス指定も同じです。