ピボットテーブルの使い方
表の中のセルを選び、挿入 → ピボットテーブル → OK。あとは右の一覧から項目を行・値 へドラッグします。
ピボットテーブルは「一覧表を、集計表に組み替える機能」です。 数式を1つも書かずに、担当者別・月別といった集計ができます。 まず何が起きるのかを見てください。
ピボットテーブルとは(何が起きるのか)
| 行番号 | 担当 | 区分 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 1 | 佐藤 | 売上 | 12000 |
| 2 | 鈴木 | 経費 | 3000 |
| 3 | 佐藤 | 売上 | 8000 |
| 4 | 高橋 | 経費 | 5500 |
| 5 | 佐藤 | 売上 | 15000 |
| 6 | 鈴木 | 売上 | 9000 |
| 行番号 | 担当 | 売上 | 経費 |
|---|---|---|---|
| 1 | 佐藤 | 35000 | 0 |
| 2 | 鈴木 | 9000 | 3000 |
| 3 | 高橋 | 0 | 5500 |
左の一覧を、右のような担当者別・区分別の集計表に 数秒で組み替えられます。集計の切り口(担当別を月別に変える、など)も ドラッグで入れ替えるだけです。
ピボットテーブルは1行1件の一覧表にしか使えません。 セルが結合されている、見出しが2段になっている、途中に小計行がある、 といった表では正しく動きません。 作る前に元データを1行1件に整える必要があります。
元データを整える
ピボットが失敗する原因は、ほぼここにあります。
| 条件 | 理由 | 直し方 |
|---|---|---|
| 1行目が見出しになっている | 項目名として使われる | 見出し行を1行だけ用意する |
| 空白の行・列が無い | そこで範囲が途切れる | 空行を削除する |
| セルが結合されていない | 結合セルは集計できない | 結合を解除して値を埋める |
| 小計行が混ざっていない | 二重に数えられる | 小計行を削除する(ピボットが計算する) |
| 表記がそろっている | 「売上」と「売り上げ」が別項目になる | プルダウンで入力する |
手順:ピボットテーブルを作る
- 元データの表の中のどこか1つのセルをクリックします。
- 挿入 タブ → ピボットテーブル をクリックします。
- 範囲が自動で選ばれます。合っていることを確認して OK を押します。
- 新しいシートに空の枠と、右側に ピボットテーブルのフィールド が出ます。
- 項目名を下の4つの箱へドラッグします(次で説明します)。
4つの箱の意味
最初は「行」と「値」の2つだけ使ってください。 担当者を行へ、金額を 値 へドラッグすれば、 それだけで担当者別の合計が出ます。慣れてから「列」を足します。
元データを変えたら更新する
🔴 ピボットテーブルは自動では更新されません。元データを直しても、集計表は古いままです。ここが数式との最大の違いです。
- ピボットテーブルの中のセルをクリックします。
- ピボットテーブル分析 タブ → 更新 をクリックします。
- ショートカットは Alt + F5 です。
元データに行を追加すると、ピボットの範囲外になってしまいます。 先に元データを選んで Ctrl + T でテーブルに変換しておくと、 行を足しても範囲が自動で広がります。
やってみる
ピボットが内部でしているのは条件付きの集計です。 同じ結果を SUMIFS で書けるようになると、 ピボットの結果が正しいかを検算でき、 「ここは関数のほうが早い」という判断もできるようになります。
よくある失敗
- 「フィールド名が正しくありません」と出る
見出し行に空白のセルがあります。 すべての列に項目名を入れてください。
- 元データを直したのに集計が変わらない
更新していません。Alt + F5 を押すか、ピボットテーブル分析 → 更新 をクリックします。
- 合計ではなく件数(データの個数)になる
その列に文字列が混ざっています。 空白のつもりで半角スペースが入っていることが多いです。 直したうえで、値の欄をクリック → 値フィールドの設定 → 合計 を選びます。
- 同じ担当者が2行に分かれる
表記がそろっていません。「佐藤」と「佐藤 」(末尾に空白)は別項目になります。プルダウンで入力するようにすれば起きません。
- 追加した行が集計に入らない
ピボットの範囲が元の行数のままです。元データを Ctrl + T でテーブルに変換しておくと、 範囲が自動で広がります。
仕事ならどれを使う?(関数との使い分け)
| 観点 | ピボットテーブル | SUMIFS などの関数 |
|---|---|---|
| 作る速さ | 速い(ドラッグだけ) | 1つずつ書く |
| 切り口を変える | ドラッグで一瞬 | 数式を書き直す |
| 元データの変更 | 更新操作が要る | 自動で反映される |
| 決まった形の帳票 | レイアウトが崩れやすい | 思ったとおりに配置できる |
| 他人に渡す | 更新を忘れられる | 常に最新 |
自分が中身を確かめたいときはピボット、 決まった形で毎月出す帳票は関数、が実務での分け方です。 ピボットは「データを眺めて傾向をつかむ道具」、 関数は「同じ形を繰り返し作る道具」と考えると迷いません。
特に他人に渡すファイルではピボットを避けるほうが安全です。 受け取った人が更新を忘れると、古い数字のまま報告される事故が起きます。
Googleスプレッドシートの場合
Googleスプレッドシートでも 挿入 → ピボットテーブル で同じことができます。スプレッドシートは元データを変えると自動で更新されるため、 更新忘れの事故が起きません。この点は Excel より扱いやすいところです。