エクセルにパスワードを設定する・解除する方法
ファイル → 情報 → ブックの保護 → パスワードを使用して暗号化 で設定します。解除は同じ画面でパスワードを空欄にして OK です。
ファイルを開くパスワードは暗号化に使われるため、忘れた場合に正規の方法で解除することはできません。 Microsoft にも復旧手段はありません。設定する前に、必ず保管場所を決めてください。当サイトでは解析ツールや突破手段は扱いません。
まず3種類の違いを知る
Excel の「パスワード」は3種類あり、守る対象が違います。目的に合わないものを設定すると、守りたいものが守れません。
| 種類 | 守るもの | 設定場所 | 忘れたら |
|---|---|---|---|
| 読み取りパスワード | ファイルを開くこと自体 | 情報 → ブックの保護 | 開けない(復旧不可) |
| 書き込みパスワード | 上書き保存 | 名前を付けて保存 → ツール → 全般オプション | 読み取り専用でなら開ける |
| シートの保護 | セルの編集 | 校閲 → シートの保護 | ファイルは開ける |
「他人に中身を見せたくない」なら読み取りパスワード、「見せてよいが勝手に直されたくない」ならシートの保護です。 社内で配る表は、後者で足りることがほとんどです。
手順:ファイルを開くパスワードを設定する
- ファイル → 情報 を開きます。
- ブックの保護 をクリックします。
- パスワードを使用して暗号化 を選びます。
- パスワードを入力し、確認のためもう一度入力します。
- 必ず上書き保存します。保存しないと設定は反映されません。
解除するとき
- パスワードを入力してファイルを開きます。
- ファイル → 情報 → ブックの保護 → パスワードを使用して暗号化 を選びます。
- 入力欄の中身をすべて削除して空欄にします。
- OK を押し、上書き保存します。
手順:シートを保護して編集させない
入力してほしいセルだけ開けておき、数式は触らせないという使い方が実務では最も多い形です。順番が少し独特です。
- 先に、入力させたいセルを選択します。
- Ctrl + 1 → 保護 タブを開きます。
- ロック のチェックを外します。
- 校閲 → シートの保護 をクリックします。
- 必要ならパスワードを入れ、OK を押します。
Excel ではすべてのセルが最初から「ロック」状態です。 ただしシートを保護するまでその設定は効きません。 つまり「全部ロック済み」→「入力させたいセルだけ解除」→「保護をかける」 という順番になります。ここが分かりにくいところです。
解除するとき
校閲 → シート保護の解除 をクリックします。 パスワードを設定していた場合は入力を求められます。
読み取り専用で開かせる
「見るだけなら誰でも、直すなら関係者だけ」という配り方です。
- ファイル → 名前を付けて保存 を選びます。
- 保存ダイアログの下部にある ツール → 全般オプション をクリックします。
- 書き込みパスワード を入力します。 (読み取りパスワードは空欄のままにします)
- 読み取り専用を推奨する にチェックを入れると、より確実です。
- OK → 保存 を押します。
やってみる
保護をかける前に、シートの中身を把握しておくと設定範囲を間違えません。 件数と空白セルを数える練習をしておきます。
よくある失敗
- パスワードを設定したのに、開くとき聞かれない
設定後に上書き保存していません。 設定はファイルに保存されて初めて有効になります。
- シートを保護したのに全部編集できてしまう
シートの保護 をかけていないか、保護時のチェック項目でロックされたセル範囲の選択 以外も許可しています。
- 入力させたいセルまで編集できない
そのセルの ロック が外れていません。保護を一度解除してから 該当セルのロックを外し、もう一度保護をかけます。
- 読み取り専用で開くよう促されるが、編集できてしまう
読み取り専用を推奨する だけでは強制されません。強制するには書き込みパスワード を設定します。
- パスワードを忘れた
ファイルを開くパスワードは復旧できません。バックアップや、メールで送った過去の版が無いか探してください。 シートの保護であれば、ファイル自体は開けるので 内容をコピーして新しいブックに貼り直す方法があります。
目的別にどれを使う?
| やりたいこと | 使うもの | 強さ |
|---|---|---|
| 社外に出すので中身を見せたくない | 読み取りパスワード | 強い(暗号化される) |
| 数式を壊されたくない | シートの保護 | 中(解除は簡単にできる) |
| 誤って上書きされたくない | 書き込みパスワード | 中 |
| シートを追加・削除されたくない | ブックの保護(構成) | 中 |
シートの保護は「事故防止」であって、機密の保護ではありません。守りたいのが情報そのものなら、読み取りパスワードで暗号化するか、 そもそもファイルを渡さない(閲覧用に別の形で共有する)ことを検討してください。
Googleスプレッドシートの場合
Googleスプレッドシートにはファイルを開くパスワードという概念がありません。 代わりに共有設定でアクセスできる人を指定します。 セル単位で編集を制限したい場合は データ → シートと範囲を保護 を使います。